スルヤ・ボナリー 禁断のバック宙 フィギュアスケート

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1998年、長野オリンピックのショートプログラムでは 上位選手がショートプログラムでトリプルルッツ+ダブルトウループをみせるも、ボナリーだけはトリプルトウループ+トリプルトウループという3回転+3回転のコンビネーションを組む。技術・芸術点共に思うような高得点が出なかったが、なんとか最終組上位6人に残った。フリープログラムでは、トリプルトウループ+トリプルサルコウのジャンプシークエンスで転倒、トリプルフリップで両足着氷、つなぎで躓き、トリプルループは回転不足、トリプルトウループからのコンビネーションジャンプではシングルループとなるなどミスが続く。そしてプログラム最後のジャンプでISUルールでは禁止されているバックフリップを行ったのだった。その直後解説の佐藤有香は、「今のはあのー、競技会ではやってはいけない」と苦笑しながらコメント。ボナリーのバックフリップにより会場の観客は騒然となった。
演技終了後、普通は審査員に向かってポーズを決めるところを、ボナリーは審査員に背を向けて観客に笑顔でポーズをとった。3回転ジャンプの度重なる失敗に加え、ルール上の禁止技を行ったこともあり、審判からの採点は伸び悩み最終的に10位に終わった。それでも指導者であり、母のシュザンヌ・ボナリーや友人フィリップ・キャンデロロの母親はボナリーを温かく迎え、点数表示板の点の低さよりもボナリーを祝福する幸せな瞬間であった。NHKアナウンサーの刈屋富士雄は、そのボナリーのバックフリップに驚きを隠せずに「エキシビジョンなどでは許されていますが、競技会ではやってはいけないことになっています」「出来れば、あくまでも競技会の規定の中で、勝負して欲しかったボナリー」「これは点が低いのは当然なんですが、それを知らない場内からはブーイングが起こっています」等と実況。ボナリーはキス・アンドクライに座った後、長野五輪で金メダルを獲得したタラ・リピンスキーの演技を鑑賞してから、静かにステージ裏に下がっていった。
オリンピック後にプロに転向。現在はチャンピオンズオンアイスなどさまざまなアイスショーで活躍している。

Originally posted 2016-02-28 19:18:10.

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